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2017-06

『HOME 愛しの座敷わらし』 - 2012.11.26 Mon

1年ほど前のこと、書店に勤めている兄のところに遊びに行ったときに「古民家スタイル」っていう雑誌を立ち読みしていると、兄に『愛しの座敷わらし』という小説を勧められました。

この兄というのが、建築家を目指していて、数年前まで愛知県の山奥の古民家で暮らしていたんです。
で間伐材を使って炭を焼いていたんです。
よくわかんないけど、建築にも古民家にもそこそこ詳しい人なんですね。
そして6年ほど古民家暮らしをしていたから、古民家も好きだし、その酸いも甘いも一応は知っていると。

その兄に「古民家に住みたいならこれを読んでみろ」と、勧められたわけです。
でも僕としては、小説ももちろん興味があるけれど、もっと直接的に古民家再生の役に立つ本ばかりを読み漁って、いまだにその小説は読んでいないんですが。

そしたら最近、映画化されたことを知りました。
いや、世間様はとっくに知ってるんでしょうけど。
僕みたいにテレビを一切見ない生活の人間からすると、ラジオやネットから情報は得られるとしても、結構欠落している部分もあるものですね。

そして10月からDVDレンタルも始まったと。
うちとしては9月の終わりに次女が生まれたので、DVDを見る余裕も無かったのですが、今日やっと借りて来れました。
嫁さんも毎日赤ちゃんの面倒を見て、たまにはこういった息抜きも必要だろうと。

で、見ての感想です。

面白かったですよ。
ほのぼのとした、王道ストーリーだし。
家族っていいな、古民家っていいなって思えるし。

映画の批評はもっと詳しい人に譲るとして、古民家再生を志す人間として、どう見えたかという部分について記していきます。
あとごめんなさい。
ちょっとネタバレになってしまう部分もあるので、これから見るのを楽しみにしている人は読まないほうがいいかもしれません。

①間取りはちょっと変
舞台となる古民家は作中の台詞どおりに言えば「築100年か200年」。
かなりざっくりですね(笑)
1階は板の間中心で、夫婦の部屋とおばあちゃんの部屋のみ畳(多分)。
2階は子供の部屋が2部屋畳で、あとは謎の板の間というか、変なスペース。
板の間がとにかく多いです。
最初のほうのシーンで、引っ越してきた家族が玄関の土間から、広がる板の間を一望する場面があります。
確かに広がる板の間が、しかも古民家特有の黒光りをしているとなれば、映画的には美しいですよね。
ただし、やっぱり板の間が多すぎる気がします。
設定的に「商家」でもやっていたというのがあったのでしょうか。
あと、引っ越してきたばかりなのに、黒光りするほどぴかぴかに磨かれているのも変ですよね。
やっぱり古民家に引っ越すとなれば、「となりのトトロ」みたいに、埃だらけのところを大掃除することから始まると思います。
なんというか、全体的には映画の美しさのために、リアリティに欠けた間取りになってしまったのかなあ。
いやいや。自分の勉強不足で、実はあのような間取りもあったのかもしれない。
でも、農家ではないよなあ。

②賃貸というのは変
劇中だと茅葺屋根の古民家に、賃貸で住むことになっています。
市内のマンションの3分の1程度の家賃で。
これははっきり言えるけど、「茅葺屋根で賃貸」っていうのは存在しないと思います。
だって、茅葺屋根を維持する手間とか、費用とかを考えると無理ですもん。
茅葺屋根を長く持たせるためには囲炉裏で火を炊かないといけないし、さらに定期的に挿し茅だとか、補修も必要だし。
それを見ず知らずの人に貸して、維持してもらうのは難しいです。
もし茅葺について維持する知識や根気を持った人が借りてくれたとしても、それでも補修や葺き替えは必要で。
そのための費用を考えると、かなりの家賃を取らない限り、貸主の大赤字になりそうです。
これも設定を優先するためにリアリティを失った部分だと思います。

③住んだのは初夏から秋ごろまで
これは他所のレビューでも突っ込まれていた部分ですが、家族は秋ごろには父親の転勤(東京本社に戻る)で古民家を去ります。
つまりは初夏から秋までという、一番過ごしやすい時期のみを古民家で過ごしたということになります。
これもストーリー的には仕方ないですが、「古民家に住む」ということを前面に出しているのならば、寒く長い冬をどう暮らすのかというところも表現して欲しかったです。

④そもそも東京に戻る必要があったのかなあ
ストーリー的には、それぞれに問題を抱えていた家族が、田舎の古民家とそこに住む座敷わらしと触れ合う中で、人間らしい喜びや家族の大切さを発見し、「この家族ならどこに行っても大丈夫」という絆というか確信を得て、再び東京に帰ってゆきます。
でもなあ。
子供たちも友達ができて、引越し先の生活にも慣れてきたことだし。
お母さんも大変ながらも、ご近所づきあいを楽しめるようになったし。
もう少し東京に戻ることへの葛藤をちゃんと描いても良かったんじゃないかな?
お父さんは東京へ戻る話が出ても悩んだのは「家族を古民家に置いて、自分だけ単身赴任で行ってくるか」という部分だけだし。
確かに東京本社での仕事のほうがやりがいがあるし、栄転というやつでしょう。
ただここで、「仕事よりもこの田舎での人間らしい暮らしや、家族を大切にしたい」という葛藤があってもよかったと思います。
なんだかこのままじゃあ「父親は仕事にやりがいを求め、家族はその父親を支え、ついてゆく」という、ある意味、昭和的な、家父長制的な価値観に見えてしまいます。
(お母さんが専業主婦な時点で、ちょっと古い感じもあるか・・・)
なんというか、今どき古民家に住む人って、昔の価値観からすべて「是」としているわけではないと思うんですよね。
むしろ、自分たちに合った新しい価値観を追求する中で、巡り巡って、「古民家」という古いものにたどり着いた感じがします。
もちろん人によっては、巡り巡って、「家父長制」にたどり着く人もいるでしょうが。
そのような道筋をきちんと示さないで家父長制みたいなのを出されると、それは昔の価値観への回顧やら、郷愁のように見えてしまいます。

「ALWAYS 三丁目の夕日」っていう映画も2つ見ましたけど、あれも美しいCGや王道的なストーリーを使って表現した「望郷」であり「郷愁」です。
古いものを古いままに、美化しているだけです。
価値観の再利用であり、再評価です。
だからケチのつけようがありません(「望郷」を求めない人は見ないでしょうから)。
一方、劇場版クレヨンしんちゃんの『嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲』で表現されている「過去の再評価よりも、我々は現在や未来を見ることでしか前に進んでいけない」というメッセージのほうが僕は好きです。
古いものを愛するからこそ、未来を大切にしたいです。


いかんいかん。
話がずれてしまった上に、無駄に熱く語ってしまった。
あー、すみません。
映画について書くなんて初めてなんで、勘弁してください。
やっぱり無理でした(汗)

まとめてしまうと「家族の絆」というメインがあって、それを表現するための手段として「古民家」があるものだから、細かいところを指摘するのは野暮というものですね。

ちなみにもう一つ、僕がこの時期にこの映画を見た理由があります。
うちの長女が今ひとつ古民家移住に乗り気じゃなかったんですよ。
まあ子供から見たら「何でうちの親はこんなぼろい家を買うんだよ。もっと新しいきれいな家を買ってくれよ」と思うのが普通でしょうね(笑)
物の価値を理解するのはそれなりの人生経験が必要だから、仕方ないことです。
ただやっぱり、ちょっとは乗り気になってほしいなとというのは親の願いです。

映画を見た後の娘の一言。
「あの古民家に住むのが楽しみになってきたよ」

父ちゃんの作戦成功です☆


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新築そっくりさんを見に行った - 2012.12.10 Mon

珍しくリアルタイムの話を書きます。
本当は時系列通りに書いていきたいんだけれども、なかなか現在には追いつかないし、記憶が新しいうちに書いておきたいものもありますから。

昨日のことですが、近所で新築そっくりさんの現場見学会があったので、嫁さんと娘(2ヶ月)を連れて出掛けました。
娘の首が据わる3ヶ月まではあまり外出をしない予定だったけれども、娘も大丈夫そうだし、嫁さんもたまには外出しないと逆に良くないと思って。

モデルハウスとかはこれまでは、結構昔にBESSを何軒か見て、最近は「住まい工房」と「トヨタホーム」を見ました。
まあ、その話はまたおいおい書くとして・・・。
一番最初に書くモデルハウスというか、現場見学会の記事が、新築そっくりさんとは・・・。
自分で書いていてなんですが、実際に住んでいらっしゃる他人様のお宅だけに、書くのも気を遣いますね。

「新築そっくりさん」は住友不動産という会社の事業で、全国で7万件の施工実績があるとか。
僕のようなテレビを一切見ない人間が知っているということは、結構な知名度ですよ!!
今回の古民家再生は侍がメインですが、それでも参考までにと思って、見に行きました。

「新築そっくりさん」についてはネットでもいろんな評判がありますね。
帰ってから調べてみて、気づく点もありました。
あと、侍に電話したときも色々な業界話を聞きました。

とはいえ、噂話は噂話として、ここでは僕が見て触れた感想だけを記そうと思います。

雪降る中、住宅街の中を係りの方に誘導していただいて到着。
玄関を開けると広くも狭くも無い土間で受付。
名前やら何やら書きました。
そこから営業担当の方(おばさん)による案内が始まります。

玄関の土間から靴を脱いで上がって。
え?
スリッパ無いの??
ふーん。
そうかそうか。
床暖房で、あえてスリッパ無しで歩く快感を味わって貰おうってか??
ん?
床が冷たいです。
この家、床暖房が入っていません(涙)
いやいや、それはいいんだけれど。スリッパ無しで歩かせるのが意味不明。
みるみるつま先の感覚が無くなっていきます。
営業のおばさんも寒そうです。
と思ったらおばさん、自分だけ足の裏にホッカイロを貼っていました☆

すみません。
他人様の家なので、公平な、客観性のある内容のみにします。
だからスリッパくれませんか?

1階から見てゆきます。
旧台所を改装した6畳ほどの和室。
真ん中に掘りごたつがあります。
この1部屋だけ和室ってのが、現在のトレンドでしょうかね?
僕は全館和室を目指していますが・・・。

そこからはトイレ、脱衣所、お風呂。
お風呂はユニットバス(1坪)で、脱衣所は3畳の広さで、大体自分がリフォームでイメージしているような感じです。
脱衣所が3畳あると、洗面台と洗濯機を置いてまだ余裕があっていいですね。
ユニットバスに乾燥機能があって、洗濯物を干せるようになっていたのは感心しました。
今だと割りと標準仕様な感じでしょうか?
我が家も1畳の脱衣所にヒーターと除湿機を置いて、冬場の乾燥室にしているので、このやり方は非常に合理的だと思いました。

次に台所です。
元料理人の僕としては、どうしても目が行きます。
オール電化の家だったので、もちろんIHクッキングヒーター。
台所全体としてはまずまずの出来だと思います。
流しも一体型だから、掃除が楽だし。
僕ならば業務用のガスコンロと換気扇が欲しいですが、一般家庭には十分な使用でした。

続いてダイニングとリビング。
ここでちょっと主観的な物の言い方をしますが、リビングが嫌いな感じです。
何がって、大きなテレビがあって、それを囲む形でソファーがある感じ。
標準的な配置だとは思うけれど。
なんで日本の居間とか、リビングってテレビ中心なんだろうね?
テレビが大型化してからは特にその傾向が強い気がする・・・。
ちなみにダイニングにも小さなテレビがありました。
食事も、その後の団欒もテレビを見ながらするのかなあ・・・。
(ごめんなさい。すごく主観的で、好みの問題です)

2階に上がります。
2階は子供部屋が3部屋ありますが、1部屋のみ公開されていました。
うーん。フローリング。
普通といえば普通だけれど、押入れに作ったロフトが、押入れそのまんまな感じかな。
あそこで寝たらドラえもん気分になれそうです。

ここで一通りの見学はおしまいですが、とにかく終始寒かったです。
暖房は家の中心に2つある電気の蓄熱暖房のみで。
営業の人は「今日は出入りが多いから熱が逃げてしまうんです」とか言いましたが。本当かいや?
うちを入れて3組しか見かけませんでしたが。
とにかく寒かったです。
特にスリッパ無しの足元。

当然といえば当然ですが、リフォームにはどこも無垢材だとか、天然素材だとかは使われていませんでした。
床は合板のフローリングで、壁はビニルクロス(下地は石膏ボード)で。
合板のフローリングだからなおさら冷たかったんだよな。
営業さんに無垢の話をしたら、無垢は狂いやすいから云々・・・、と決まり文句で。
特に床暖房に無垢を使うと、狂いまくるとか。
いやいや。当然でしょ。
だからこそ、床暖房用の広葉樹のフローリングとか、少数派だけれど床暖房対応の針葉樹とかがあるわけで。
そういった最新の状況(といっても10年位前からのw)を無視して、「無垢材=狂う」ですか・・・。

開口部は複合サッシで、LOW-eガラスが使ってありました。
もちろん結露していません。
だって家の中が寒すぎるんだもん。

そういえば見学の最初辺りで僕がリビングの壁に対して「大壁」という言葉を使ったら、「建築関係の方ですか?」と聞かれました。
もちろん違うから否定しましたが。
そこからの説明も、ほとんどこっちが知っている内容で。
そりゃ『建築知識』のバックナンバーを読み漁っていれば、知識はつきますって。
営業の方も随分やりづらそうでした。

そしてそのせいか、一通り見終わったら「早く帰ってくれないかな」的なオーラが。
あまりいいお客じゃなかったようです。
「カタログ送りますね」とか素敵なお言葉をいただいて帰路に着きました。
カタログまだかな♪

(独り言)
主観的な内容は書かないつもりだったのに・・・。
ついつい筆が乗ってしまいました(汗)
気分を害される方がいたら、修正します。


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無垢材にこだわった家を見てきた(2012年12月15日) - 2012.12.16 Sun

師走というだけあってちょっと忙しく、しばらく更新が空いてしまいました。
この週末にあったことを記します。
(リアルタイムの話題のため、また時間軸が交錯しますが・・・)

昨日のこと、近くで住宅の完成見学会があったので、午前中に見に行ってきました。
嫁さんと、またまた生後2ヶ月の娘を連れて。

その家はそこそこ広い敷地(150~200坪くらい?)の中に、2軒の家を建てて、なんというか世帯は違うけれども、一族で仲良くしていくみたいなコンセプトでした。

うち、母屋というか、大きいほう1軒を見ることができました。
まず入ってすぐに大きい土間。
んーと。5坪くらいかな。
でその土間にファイヤーサイドの薪ストーブ。
1階はLDKに4畳半の和室(琉球畳)。お風呂と、トイレと、食品庫。
床は無垢材の板張り(香りは少ないけれど、ヒノキって聞こえたような・・・)。
壁は真壁で、見たことのない材質。
珪藻土にしてはのっぺりしていて、粒子が細かいような・・・。
聞いてみると「シラス壁」でした。
http://www.takachiho-shirasu.co.jp/products/soton/

ふーん。ネットで見たことはあるけれども、実物はこんな感じなのか。
こういった実物に触れられるのが最大の収穫ですね。

有名な話だけれども、珪藻土は固めるために石油製品を大量に使っている場合があるので、結局は珪藻土の多孔質が塞がってしまったり、化学物質が長年にわたり放出されてしまったりするそう。
一方シラス壁は100パーセント自然素材で・・・云々。
よくありそうな売り文句ではありますね。

個人的な考えでいえば、珪藻土にせよシラスにせよ、新しくてそこまで実績が確立されていないものはあまり信用しないので、塗り壁は昔ながらの漆喰の方がいいのではと思っていますが。
(現在の漆喰は石膏ボードの上に2~3mmの厚さで塗るだけなので、昔の土壁のような調湿作用が期待できない。ならばより調湿する珪藻土やシラスの方がいい、っていう考えもあるけれども。どのみち2~3mmの話じゃんって思います・・・)

2階に上がると、いま流行のオープンスペースに6畳の和室。
土間からオープンスペースにかけては吹き抜けになっていて、ちょうど薪ストーブの熱が2階に上がるようになっています。
そうそう。
暖房は1階の薪ストーブと、同じくLDKのガスファンヒーター(FF式)で全館暖房するようでした。
(それにしては全体的にちょっと寒かったけれども・・・)

2階は梁や桁がむき出しになっていて、それなりの雰囲気が出ていました。
これは好みの問題だけれども、僕はあまり好きではないんだよな。
無垢のフローリングで、真壁で、梁桁が出ていると、なんか全体的にログハウスっていうか、別荘っていうか、ペンションっていうか。
一番近い表現だと、○○少年自然の家みたいな、野外活動系の宿泊施設で、新しく建てられたものと同じ仕様になってしまうんですよね。
僕は○○少年自然の家とかよく利用していたので、その感覚を思い出してしまいます。

家全体としては本当に無垢材や天然素材にこだわっていました。
集成材は一部の作り付け家具に、パイン集成材を使っているだけでした。

さて、この家を案内してくれたのは、この家を設計した設計士さんでしたが、面白い方でした。
無垢材に対する愛情が伝わってくる人で、僕の古民家再生計画をお話したら随分と心配してくれました。
何でも「それをいじれる職人は早々いないから、探すのが大変だ」と。
もちろん大変で、若い人ならいじれない、大ベテランは引退寸前か、いても体力的には厳しいかも。
僕としては不安はあっても、親友の侍の腕を信頼して、任せるしかないですが。

午前から出掛けて、見学が終わったのは1時半近く。
冷やかしではないけれども、長らく見学に付き合っていただきありがとうございました。

もう1軒、近くで見学会があったので行きたかったですが、娘もお腹が空いてぐずり始めたし、家には長女がお腹を空かせて待っていたので、とりあえずのところ帰宅することにしました。


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白くまの家を見てきた(2012年12月15日) - 2012.12.16 Sun

再びリアルタイムの話をします。
無垢材の家を見て、家に帰り、遅めの昼ごはん(父ちゃん特製のタン麺)を食べて、再び新築完成見学会に出掛けました。

今度は外断熱の家で「白くま工法」と銘打ってあるもの。
外断熱ってのは初めてだから、楽しみ♪
というか、これまで見てきた家って寒い家が多かったのよね。
オープンな間取りで暖房面積が広すぎたり、いくら複合サッシのLOW-Eガラスとはいえ開口部が広すぎたり、あるいは暖房費を節約していたのか、理由はそれぞれだろうけれども。
白くまに抱かれているみたいに、暖かい家だったらいいな。

で、到着。
入ります。
ん?
新築の臭い?
今までに行ったのは築何年かのモデルハウスだったり、リフォーム住宅だったり、あるいは午前中に行った無垢材の家だったりでほとんど感じなかったですが、初めて新築らしいにおいがします。
つまりはホルムアルデヒドの臭い。

見てみると床は合板のフローリングだし、壁はクロスだしで、見たところどこにも自然素材が使われていません。
(これは新築住宅としては当然といえば当然ですが・・・)

壁は珪藻土っぽい質感だけれども、明らかにクロス。
聞いてみると、
「クロスの上に珪藻土を塗った『珪藻土クロス』なのできちんと調湿しますよ」
って説明されました。
2~3ミリに塗った珪藻土の調湿作用だって怪しいものなのに、クロスの表面に0.5ミリ厚とかで塗って意味があるんかいや?
とか思いましたが。
(後で侍に聞いてみると「そりゃビニールクロスと変わりないな。ただぽろぽろと剥がれてくるけどさ」って言われました)

変わっているなと思ったのは、2階の床が全面タイル張りであったこと。
廊下も、寝室も、バルコニーも、まったく同じタイルでした。
「掃除がしやすい」とか言ってましたが、目地のところとか大丈夫なのかな?
個人的にはタイル張りの部屋で暮らすなんて想像つかないですが。

あと、趣味部屋というか、家事部屋というか、予備の部屋の壁がベニヤのままであったこと。
化粧ベニヤではない、普通のベニヤです。
何でも日常的に使わない部屋だから、徹底的に経費削減したのだとか。
最低限の化粧にしたところでそんなに値段は変わらないと思うんだけれど、これは好き好きか・・・。

ただ、感心する部分もあって、生活導線という、配置はきちんと考えられていました。
例えば、洗濯機のある脱衣所からバルコニーの物干しが直結していたり。
台所にはマイ・バスケットをそのまま収納できる棚がいくつもあって、買い物したあとにそのまま放り込めるようになっていたり。
エコキュートを脱衣所において、僅かながらでも廃熱を回収できるようにしていたり。
施主さんがかなりこだわっている様子が伝わってきました。

うーん。
一方で素材は新建材のオンパレード。
間取りは1階は流行のLDKだけれども、2階がかなりきっちり個室(寝室、子供部屋、脱衣所、風呂、予備室)に分けられていたり、これも施主のこだわりが出る部分ですね。
僕は新建材だとか、個室のデメリットをよく考えてしまうんだけれど。

外断熱はさすがに暖かかったです。
暖房はまだ本格的には設置していないらしく、見学会主催者が持ち込んだパネルヒーターが2つくらいに、オイルヒーターがひとつ、あとは最小サイズの石油ファンヒーターが一つ。
これだけで家中が暖かでした。
設計上の暖房は、エアコンを使うそうです。

「暖かい家」と「暖かみのある家」は違うんだなってことをつくづく感じました。


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『ぼくたちの古民家暮らし 』を再び読んだ(2012年9月下旬) - 2012.12.20 Thu

『ぼくたちの古民家暮らし 』新田穂高著

http://books.rakuten.co.jp/rb/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E5%8F%A4%E6%B0%91%E5%AE%B6%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97-%E6%96%B0%E7%94%B0%E7%A9%82%E9%AB%98-9784796618922/item/1170638/

この本は1年以上前にたまたま買った本です。
そのときに1度読んで、今回の茅葺の物件が見つかってからすぐに再読しました。
買うかどうかも分からないけれど、「茅葺屋根の維持ならこれだ」と思い出し、読み直すことにしました。

本の内容は著者の新田穂高が茨城県で茅葺屋根の古民家物件を見つけて購入し、茅葺を維持していく過程の記録です。
軽妙かつユニークな語り口で、面白く綴られています。
(一方でふざけた感じがしないのがまたいいです)

1年前に読んだばかりだったので、内容はあらかた覚えていましたが、やはり自分が茅葺屋根の家を買うかもしれないという気持ちで読むと細部が気になるものですね。

ふむふむ。
茅の葺き替えは全体葺と部分葺があって、部分葺の方が一般的なのか。
茅は茅場があれば自給可能なのね。
傷んだ部分を挿し茅することによって、屋根の寿命を延ばせるのか。
とまあ、いろんなことを改めて知れました。
あと、ヤギを飼っているのも、僕のやりたいことなので参考になります。

一方で、変な部分も。
たいした下調べもせずに物件を購入して、雨漏りに途方に暮れていると、たまたま茅葺の職人がバイクで通りがかって助けてくれるところなど出来すぎです。
(いや、実話かもしれないけどね・・・)

細かい部分まで見ていくと、参考になるやらならないやら。
ただ、下調べが不十分なまま購入して何とかなっているところは羨ましいですが、参考には出来ません。
茅葺屋根の維持も、職人がいたり、茅場があったりで恵まれてはいます。
仕事だって、フリーランスだからこそできることがあるはずです。

結局、この著者ならではのラッキーなところや、恵まれているところが多くて、一般人があまり参考に出来ない感じでもあります。
とはいえ、面白い読み物ですので、またいつか読み返したみたいな。

この本が書かれて10年以上建つけれど、その後はどうなのだろう?
茅葺はまだ無事に維持できているのかな?
茅葺の維持をとっくに諦めている僕としては、気になるところであります。


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プロフィール

野人

Author:野人
こんにちは。
野人っていいます。
前職はラーメン屋台を経営していました。

伊那谷にて2012年暮れに築150年の古民家を購入し、3年4ヶ月かけて最低限の面積を再生して、2016年3月末に移住しました。
全ての再生は10年計画なので、まだまだ続きます。

もちろんプロの方々にもお世話になりますが、お金があまり無いので、なるべく低予算と自力での再生を頑張っています。

ブログの記事数は膨大なので、手っ取り早く内容を知りたいという方はこちらのスライドショーをご覧ください。
ブログの内容を25分に凝縮しました。
https://www.youtube.com/watch?v=ZpFnv9gLmJM

自分が古民家再生をする上で、他の人のブログを参考にしたり、あるいはHPから知識を得たり、ネット社会には本当にお世話になっています。
なので、自分自身も再生の過程を発信することで、少しでもネット社会から与えてもらったものに対して恩返しできればと思っています。

皆様からいただけるコメントに励まされ、またブログを通じて広がってゆく人の輪がとても楽しみです。

当ブログはリンクフリーですので、ご自由にお使いください♪

ご用件のある方は
zenhankai@yahoo.co.jp
あるいは
090-1707-2071
までどうぞ。

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